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2018.05.08

【男子サッカー部】3点差を大逆転勝利で、開幕から6連勝!


5月6日(日)に行われた6戦目の会場は関西福祉大学、対戦相手は流通科学大学でした。
男子サッカー部公式ブログサイトからの転載記事です。

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vs.流通科学大学(13:00キックオフ) 会場:関西福祉大学

4-3(前半:0-2、後半:4-1)

【得点】棚町、荒田、西尾、OG

ゴールデンウィーク3連戦の最終節。今日はどのように振り返ればいいのか分からないぐらい凄まじい展開でした。後半立ち上がりに失点し0-3と絶望的なスコアになった残り40分、開幕戦を思い起こす反撃で立て続けに4得点を奪い、見事に0-3をひっくり返す奇跡的な逆転勝利で3連戦を3勝で終わらせました。

中2日ということで、前節の守備の連動や同サイドでボールを奪い切れなかった反省点を改善する時間もなく試合を迎えました。試合前には、人数をかけたエリアで奪いきる守備の連動やファーストDFの決定を早くすることを求め、全体がコンパクトを保てるように意識しようと伝えました。また、90分を通して差が出るのはちょっとした部分(スタートポジション、切り替え、セットプレーの確認、ルーズボールの処理など)であること、細部へのこだわりが勝敗を分ける…そう話しました。

立ち上がりは静かな展開となり、互いに出方をうかがっているようでした。ボールを保持した時には味方同士の距離が遠く、ボールサイドに集結して奪いにくる相手を回避することができず、15分に一気に試合が動きます。相手陣内でのルーズボールを拾われて素早く縦から逆サイドへと展開され、カバーが遅れたスペースをうまく使われてミドルシュートで先制されます。これまで4試合を無失点で乗り切ってきた守備が崩されてしまいます。さらに18分、自陣でボールを失うと相手FWの思い切りのいいロングシュートがネットを突き刺し、あっという間に0-2とされ難しい試合に持ち込まれます。失点後は得点しなければならない覚悟がプレーに表れ、ゴールへのアクションやボールを動かすテンポが早まり、相手のプレスにかからずに攻撃できるようになってきました。しかし、得点には至らずに時間だけが経過し前半が終了します。

ハーフタイムには、ボールを動かすために周りのサポートスピードを上げること、単純な運動量と切り替えを相手よりも上回ることができないと点は取れない。前がかりになる相手に対して空いてくるスペースはどこなのか、人数の多いエリアで戦う必要があるのかどうかを問い、残り45分で勝つには全員がもっと気持ちを出して戦わなければいけないと伝えました。

2点差であれば勝利への可能性は低くない…そう信じて後半に臨みましたが、先に点を決めたのは相手でした。後半5分、クリアボールを拾われて広い展開から局面打開で簡単に中央に入られ、スライド・カバーが遅れたスペースをドリブルで突かれてあっけなく失点。3点差を突きつけられた瞬間に浮かんだ言葉は「万事休す」で、サッカーでいうセーフティリードを許してしまいました。
しかし、奇跡の始まりはここらでした。ピッチで諦めずにプレーを続ける11人が、残り40分から反撃を開始します。後半10分、棚町が目の覚めるようなミドルシュートで狼煙を上げ、現場の空気が少し変わります。前節3-0から追いつかれて引き分けに終わった相手チームに嫌なムードが漂うと、失点してもおかしくない決定機をゴールポストやシュートミスに助けられて流れがこちらに傾きます。すると後半20分、相手のCKを徳永が奪って一気にカウンターをしかけます。自陣から運んだ荒田のドリブルに対して寺田と左近が相手を引きつけ、60Mの独走で荒田が電光石火のゴールを奪います。これでスコアは3-2。そして、1分も経たないうちに相手が動揺している隙を突いて西尾が得点。後半21分で3-3の同点とします。
相手は意気消沈、こちらは息を吹き返した猛攻状態で、サッカーの不確実性を象徴するかのような展開に会場が一気に盛り上がります。少し前がかりになりすぎて相手にチャンスを与えてしまいますが、運も味方につけて失点を免れます。なんとなく「この試合いけそうだ!」という何の保証もない勝利の確信がついに現実味を帯びます。後半37分、徳永が放った間接FKが相手GKの手をかすめてそのままゴールに吸い込まれ、ここで試合をひっくり返します。リードした試合終盤をきっちり抑え、誰もが予想していなかった信じられない展開で4-3と大逆転勝利を収めました。

3点差を逆転する試合など、そうそう起こりません。3失点については前節の守備も含めて課題がありますが、そこから追いつき突き放したこの4得点に驚きと喜びを隠せません。確率では測ることのできないサッカーの難しさというのか、醍醐味というのか、とにかく非常にいい経験と学びの場になりました。リードされている時の焦燥感から、追いつくまでの期待感、突き放してから試合終了までの緊張感、90分で色んな感情に揺さぶられました。そしてタイトなスケジュールで消化した3連戦を全勝で終え、無敗をキープしたまま前期を折り返すことができました。

今日の試合を終え、改めて重要だと感じたことは現場力です。
トレーニングの計画、対戦相手の分析、選手のコンディションチェックなど、試合を迎えるまでにやるべきことはたくさんありますが、チームが勝利をつかむためには準備だけでは足りません。その時間、その瞬間に起こっている展開を肌で感じてあらゆる手段を想定し、脳をフル回転させると同時に全身のアンテナで次の手を決断すること。うまくいくかいかないかは結果論ですが、その現場力がまだまだ足りないと感じました。走行距離やシュート数などの客観的な数値だけでプレーは評価できません。試合を尊重して選手がいかにチームとして機能するかを考えていく必要があります。
6連勝中のチームでも、目指す場所は変わらないし修正点もたくさんあります。昨年と同じ取り組みでは同じ結果しか出せないので、試合を重ねて個人としてもチームとしても精度を上げていきたいと思います。

流通科学大学の皆さま、応援に駆けつけてくださった関係者の皆さま、本日はありがとうございました。