コラム

体育とは何かを考える

体育とは何か? 

皆さんがすぐ思い浮かべるのは、おそらく小学校から高等学校まで学校で習った学校体育ではありませんか?

その内容は運動遊びやスポーツが主だったと思います。学校の先生が児童や生徒たちに、それらを通じて、身体運動を行う際に大切なことを学んでほしいと指導をしてくれたはずです。

体育とは、アメリカ合衆国から伝わった科目 physical education の訳、身体教育を短縮したものです。
身体の体と教育の育をくっつけて、明治維新のすぐ後には「体育」と呼ばれていました。
従って、体育とは身体に関する教育のことなのです。学校体育では、先生が児童や生徒を、身体(運動)を通して教育してくれていたんですね。

実は、体育はまだ他にもあります。幼児体育、社会体育などです。
幼児体育は、保育園や幼稚園の先生が幼児を、社会体育は、地域社会で社会(コミュニティ)が地域の人々を指導してくれるのです。

学校体育、幼児体育、社会体育では、他の誰かが他の誰かを指導するという構図がありますが、実は体育が最後に行き着く理想的な姿は、自分が自分の身体を教育するという、自己体育(=身体自己教育)なのです。
そのために幼児体育、学校体育、社会体育は重要な体育であることに間違いはありません。
それらの体育を経験することが最終的に自己体育に繋がれば体育は完成するのです。

関西福祉大学では、すべての学部で「健康体育法」という講義があります。
社会福祉学部と看護学部では、高等学校までのように運動やスポーツの実技ではなく、「体育とは何か」を学生に考えてもらうために、体育講義を行っています。
この講義を受けた学生の多くは、「体育ってこんなに考えることがあったんだ!目からウロコ!」と感想を述べてくれます。

体育とは何か、望ましい体育の姿とは何かを、大学で共に追究していきましょう!

この記事を書いた人
高田 哲史
高田 哲史 - たかた てつし -
てんびん座、好きな食べ物はカレーライスと焼き肉です。大学教員になって7年(最初の5年は非常勤講師のみ)、2017年度から8年目に入ります。やっと大学の仕事にも慣れてきて、これから大学のために全力を尽くし貢献したいと思います。また、研究活動にも力を入れて、学術の世界でも役に立つことができるように頑張ります。よろしくお願いいたします。

RELATED POST関連記事

  • 回顧録・人間関係の和で紡ぐ看護福祉
      新型コロナウイルスの影響で数多のイベントが中止になった。 本学で開催される予定だった第33回日本看護福祉学会学術大会もそのひとつである。 私が学会当局から正式に大会長の委嘱状を受け取った [...続きを読む]
  • 社会をデザインするソーシャルワーク:共生を強制しない社会を目指す
    東日本大震災以降、大規模な自然災害が続いています。 その度、「つながり」や「絆」、「共生社会」、「連携」といった言葉に注目が集まります。確かに大切な言葉だと思います。 しかし、このような言葉に縛られて [...続きを読む]
  • 「大切なこと」をスケッチする③―心で分かる、だから行動が伴う―
    楽天イーグルスのオコエ瑠偉選手のツイッターが大きな反響を呼んでいます。 オコエ選手は東京都出身でナイジェリア人の父親がいます。 保育園の頃、親の似顔絵を描く際に、先生が「肌色で塗りましょう」と言った時 [...続きを読む]

LATEST POST最新の記事

  • 忘れられない自閉症児との出会い
      私が「児童相談所」に勤めている時の話です。 当時、アメリカのベッテルハイム博士は、「自閉症とは、冷たく拒否的で冷蔵庫のような心をもった母親(冷蔵庫マザー:refrigerator mot [...続きを読む]
  • それでも、自分のゴールにむかう ~ストレスと受け止め方の話~
      大学で勤務をしていると、卒業生から連絡が入ったり、研究室に顔を見せにきてくれたりすることがあります。 社会人になって、元気に過ごしているという近況報告もあれば、少し働くことが辛くなってき [...続きを読む]
  • 「講義のオンライン化」は「オンライン講義」か①
      新型コロナの影響で日本全国の大学ではオンライン講義が行われています。 本学では6月になり一部対面授業が開始されたものの当面はこのような状況が続くかもしれません。 少なくとも後期も「オンラ [...続きを読む]
PAGE TOP