なぜ社会福祉学部で政策やビジネスを学ぶのか
タイトル、2024年4月から関西福祉学部社会福祉学部社会福祉学科では、新たに社会マネジメント専攻が立ち上がります。
「そうなんだー。」と納得される方もいるかと思いますが、多くの方が「なんで?」と疑問に思うのではないでしょうか。
今回はその疑問に対して、私個人の考えを綴らせていただこうと思います。
私自身は、社会福祉学部で政策やビジネスなどについて学ぶ意味は大きく二つあると考えています。
一つ目は、よりよいソーシャルワーク実践を展開するためです。
日本では、様々な法律・福祉制度が整備されています。
しかしこれは裏を返せば、制度の網にかからない人に対しては支援の手が届きづらい、ということでもあります。
制度の網にかからない人々に対しては、税金を使った従来の社会福祉サービスは提供できず、独自で活動を行うためのお金が必要です。
そのため、社会福祉に従事する人々も活動資金を集める、「ファンドレイジング」の術が必要となるのです。
また、寄付や助成金、補助金を得るためには、「支援者の想い」に加え、「事業の計画性」などといった根拠(エビデンス)が求められます。
この点については、ビジネス的思考から大いにヒントを得ることができるのです。
二つ目は、ソーシャルワークを理解した企業人を輩出するためです。
近年はSDGsをはじめとし、エシカル消費・フェアトレード・ジェンダー平等・カーボンニュートラルなどのキーワードとともに多くの企業が環境問題や社会問題に対し、取り組みを進めています。
これらは社会福祉・ソーシャルワークと関連が高い話題です。
しかし、これらのキーワードは企業アピールの道具として取り扱われ、その取り組みが内容を伴っていない、ということになりうる危険性も孕んでいます。
その場に、ソーシャルワークを理解した企業人がいれば、取り組みの本来の意味を間違えることなく、より良い社会の実現に向けた取り組みが進められるのではないかと思っています。
以上、社会福祉学部社会福祉学科で政策やビジネスを学ぶ意味、社会マネジメント専攻の意義について、私見を述べてみました。
おそらく異なった考えをお持ちの方もいるでしょう。
ただ、個人的にはソーシャルワークの視点を持った人が、様々な場所で活躍することと想像するととてもワクワクします。
そんな妄想に近い想像を膨らませながら、今後も学生と関わっていければと思います。
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