コラム

身近なストレス

奈良女子大学大学院人間文化研究科修了。
博士(学術)、社会福祉士。認知症ケア指導管理士。

老年社会学、家族関係学を専門とし、主に、男性介護者の介護ストレスや家庭内高齢者虐待に対する社会福祉士の支援のあり方などについての論文を多数執筆しています。

また、各地で、認知症ケアやストレスマネジメント、高齢者虐待防止のための講演活動を実施しています。

ここでは、主な研究分野について、紹介します。

皆さん、ストレスについて考えたことはありますか?

身近なストレスの原因として、学業や仕事、子育て、介護など様々あります。
時として大変なライフイベントであったとしても、人によってはストレスに感じることもあれば、感じないこともあります。
ラザルスとフォルクマンは、それを左右するものとして、人の「認知的評価」と「対処行動」を挙げました。
認知的評価とは、簡単に言うとストレスの原因(以下、ストレッサーとします)になる出来事を前向きにとらえるか、後ろ向きにとらえるかということです。

高校生の皆さんであれば、学期末テストなどでしょうか。

それを前向きにとらえると、ストレッサーが人を強くする要因となっていくのです。
また、対処行動とは、ストレッサーに対して、具体的に乗り越えるためにとる行動のことを表します。
問題解決型対処行動といって、例えば学期末テストを乗り越えるために、分からないところを友達と勉強会を開くことで解決した、先生に聞くことで乗り越えたなどといった前向きな対処行動があります。
これらを駆使すると、人はストレッサーをうまく乗り越え、ストレスを、人生をより豊かにすることが出来る香りづけとして位置付けることもできるのです。

私は、このようなストレスが人間に与える影響について興味を抱き、主に介護を引き受けている方々のストレスの実態やその支援策などについて研究をしています。

この記事を書いた人
一瀬 貴子
一瀬 貴子 - いっせ たかこ -

RELATED POST関連記事

  • 新型コロナが私たちに気づかせてくれたこと「ホームの貧しさ」
    「ステイ・ホーム」についてである。 これまでの感染症に対する人類の対処方法は、隔離(isolating)と集中(concentrating)に集約される。「おうちにいましょう」は隔離と集中の自主的な形 [...続きを読む]
  • 「大切なこと」をスケッチする④―負担は「迷惑」でなく「分かち合うもの」
    年を取り介護が必要になると、多くの人が「子どもには迷惑をかけたくない」と思うのではないでしょうか。 ここでは、介護の負担=迷惑と理解されています。 こうした捉え方に対する異議もあります。 その代表的な [...続きを読む]
  • カナダ バンクーバー研修記(後編)
    後編は、研修プログラムについてご紹介したいと思います。 プログラムの柱は、 〇英語研修 〇福祉施設交流訪問・医療機関視察 〇デイケア(保育園)におけるボランティア の3つでした。 英語研修は、キャンパ [...続きを読む]

LATEST POST最新の記事

  • 福祉はゴール?でもなんでもない!
      「ローマ人の物語」の作者である塩野七海さんは、著書の中で「福祉によって誇りは満たされない。」と述べています。 この言葉だけだと誤解を招く(福祉は必要ではない等)ので、今少し考えていく必要 [...続きを読む]
  • 私の愛する音楽家~バッハ~
      私が10年間かけて続けてきた活動の一つに、介護保険施設での音楽ボランティア活動があります。 音楽は演奏する側も聴衆側をも幸せにします。 今日は、私が愛してやまない音楽家バッハの生涯をたど [...続きを読む]
  • コミュニティによい実践① ~路上生活者支援~
      2020年、新型コロナウイルスの感染拡大が世界中で起こり、いつ終わりが来るのかが見えない中で、2回生のゼミも開始となりました。 谷川ゼミの理念は「コミュニティによい実践」です。 しかし、 [...続きを読む]
PAGE TOP