コラム

新型コロナの「次」にやって来る話題はなにか

 
2020年初頭から2年以上にわたって誰もがかかわる話題になった新型コロナウイルス感染症(COVID-21)。
さて、この次にやって来る感染症の話題は何でしょう。

1.サル痘 monkeypox
元来、アフリカ西部と中央部の風土病として棲息していたこの病気が、2022年5月ぐらいから欧州を中心に、複数の国で同時多発するようになり大きな話題になっています。
症状は発熱・頭痛・皮膚の発疹に水疱をともなうものです。
潜伏期はざっくり1~2週間程度。密接な接触によって皮膚接触や飛沫を介して感染します。
感染者数は、まさに「うなぎ登り」。
6月初めに3桁だった感染者数が、この文章を書いている6月中旬時点ではや1600例。
まだまだ急激な増加トレンドにあります。

WHOもこの事態をうけて、臨床ガイダンスを世界に向けて発信。
その中には診断や取扱いなど細かく書かれています。
疼痛のコントロール、重度ではモルヒネ(麻薬系鎮痛薬)まで登場するので、そのシビアさもうかがえます。
日本国内に入ってくることも当然想定しておかねばならず、緊張して注視してゆかねばならないところです。

[サル痘の状況。(Ourworld in data) シャープに増加傾向がとまらない]

2.インフルエンザ
この疾患は季節性に流行をしてゆきます。
すなわち、冬季に流行が大きくなるのですが、ご存じのように、南半球は季節が逆ですから、北半球のシーズン直近の南半球の様子を見てゆけばある程度占えます。
現状、オーストラリアで明らかに流行が始まっています。
すなわち、「火元」で確かに燃えつつあり、「導火線」になる国際往来も戻ってきています。
したがって、この冬以降のシーズンはこれもかなりシビアなことになるのではと考えられます。
実際、2020/21年シーズン、2021/22シーズンは極めて穏やか、ほとんどありませんでした。
ひとつにはコロナ対策としてのマスク・ソーシャルディスタンス、国によってはロックダウンといった施策がインフル対策にもなり「火元」もなく国際往来が抑えられた状況で「導火線」もない状態では平穏でしたが、この疾患の流行はかなり高水準になるのではとみています。

[WHO発表による南半球におけるインフルエンザの状況。2020~2021年にかけて極めて平穏でしたが、2022年になり増加基調]  
 

この記事を書いた人
勝田 吉彰
勝田 吉彰 - かつだ よしあき -
昭和61年5月~ 医師免許取得後、医局人事にしたがい倉敷・大分・福山等で勤務

平成6年1月 外務省入省、在スーダン日本国大使館 二等書記官兼医務官

平成7年11月 在フランス日本国大使館 二等書記官兼医務官

平成8年4月 在フランス日本国大使館 一等書記官兼医務官

平成12年6月 在セネガル日本国大使館 一等書記官兼医務官

平成15年3月 在中華人民共和国日本国大使館 一等書記官兼医務官

平成16年4月 在中華人民共和国日本国大使館  参事官兼医務官

平成18年3月 外務省退官

平成18年4月 近畿医療福祉大学(現 神戸医療福祉大学)社会福祉学部臨床福祉心理学科 教授

平成24年4月 関西福祉大学 社会福祉学部社会福祉学科・大学院社会福祉学研究科 教授

アフリカ・欧州・アジアと永年の海外医療現場を経て大学教官として第三の人生を歩んでいます。SARSが猛威をふるう北京で様々な対応経験から、エボラ・MERS・ジカ・デング・インフル・新型コロナCOVID-19等新興感染症の及ぼす心理社会的影響やリスクコミュニケーションに強い関心をもっています。

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