コラム

「大切なこと」をスケッチする②―2度と戻らない美しい日

研究で疲れた時、音楽を聴きます。

お気に入りの1曲に小沢健二さんの「さよならなんて云えないよ(美しさ)」があります。

「青い空が輝く 太陽と海のあいだ」という詩的なフレーズからはじまり、他愛もないことで笑い合う若者の日常が謳われています。

その中に、「左へカーブを曲がると 光る海が見えてくる 僕は思う! この瞬間は続くと! いつまでも」と、瞬間=永遠と思える時間を生きている情景を表す歌詞があります。

そしてその後に、「本当は分かっている 2度と戻らない美しい日にいると そして静かに心は離れてゆくと」と続きます。

日々、接している大学生たちは、「2度と戻らない美しい日」にいます。

そうしたことは、年を取ってから分かるものだと思いがちです。

でも、若い人たちはそのことを、心のどこかでは分かっているのでしょう。
そんなことを謳っている美しい歌詞・曲です。でも最近思います。

この歌詞のすごいところは、50歳を過ぎた今この時も「2度と戻らない美しい日」にいることを気づかせてくれるところにあるのではないか、と。

この記事を書いた人
中村 剛
中村 剛 - なかむら たけし -
福祉現場の経験と哲学という営みを通して、社会福祉の根拠となる「知」を明らかにしたいと思っています。

RELATED POST関連記事

  • 社会をデザインするソーシャルワーク:共生を強制しない社会を目指す
    東日本大震災以降、大規模な自然災害が続いています。 その度、「つながり」や「絆」、「共生社会」、「連携」といった言葉に注目が集まります。確かに大切な言葉だと思います。 しかし、このような言葉に縛られて [...続きを読む]
  • 子どもの「レジリエンス」という視点
      前回のコラムでは不適切な養育のもとに育った子どもたちの愛着について書きました。 今回は最近よく聞くようになった「レジリエンス」について書きたいと思います。 一般的にレジリエンスとは「ここ [...続きを読む]
  • 正しいは怖い③ 被害から自分を守ろう!
      今回は、虐待やハラスメントを受けた側について書きます。 そもそも、攻撃を受けることは苦痛です。 安心や安全がおびやかされる状況であり、誰でも早く逃れたいと思うでしょう。 選択肢としては相 [...続きを読む]

LATEST POST最新の記事

  • 子どもの「レジリエンス」という視点
      前回のコラムでは不適切な養育のもとに育った子どもたちの愛着について書きました。 今回は最近よく聞くようになった「レジリエンス」について書きたいと思います。 一般的にレジリエンスとは「ここ [...続きを読む]
  • 30年前の願い:オリジナル応援ソングに込めた想いとは
      辛いとき、悲しいとき、苦しいとき、その人を癒やしてくれるもの、元気づけてくれるものに歌という音楽があるのではないでしょうか。 それはある方にとってはポップかもしれないしロックかもしれませ [...続きを読む]
  • 僕の歩く道
      「僕の歩く道」は2006年に放送されたドラマで、自閉症の30代の青年である大竹輝明さんが主人公である。 少し古いドラマであるが、今観ても多くの学びや気づきが得られる。 大竹さんは職場での [...続きを読む]
PAGE TOP