コラム

いつマスクを外せるか~日本人の同調圧力を考える~

 
Withコロナでどのように過ごすか
全世界で猛威を振舞うコロナ感染が始まって3年目になりました。

高校生や大学生、新・社会人の方々はこのコロナ禍で修学旅行が無くなった、大学の入学式も卒業式も取りやめになった人が多いと思います。
まさしく人生の中で一番翻弄された時期かと思います。
生活スタイルも大幅に変化したのではないかと思います。
マスク生活が日常になって、思春期や青年期の若い人たちの中には、今後も人前でマスクを取って顔を見せるのが恥ずかしいという人も大勢現れて来ています。

コミュニケーションのあり方が変わるのではないかと老人(67歳)である私は少々不安を感じています。

これからはWithコロナの時代ではないかと思います。
ワクチン3回接種(高齢者は4回目)、しばらくすると安全な経口薬が開発されるので心情的にはインフルエンザ予防と変わらなくなるのではないかと考えます。

その際にどのように日常生活を過ごすのか。

ぼちぼちと考える時期ではないかと実感しています。
 
コロナを予防しつつ、楽しい毎日を過ごす
日本という国は文化性から同調圧力が諸外国(特に欧米)と比較して強いとされています。

マスクについても、緩和されつつありますが、他者がマスクを励行している中で自分だけ外しづらいという意見がかなり多数を占めています。
上記のように、マスクを外すと他者の印象が変わって対人関係を損ねるのではないかという不安も訴える若者もいます。

同調圧力の強い日本人の国民性もマイナスばかりではありません。
他国のように強いロックダウンという措置をしなくても、その国民性によってコロナ禍から他国より守られたという誉れもあります。
何事も俯瞰的に眺めることが必要かと考えています。
これからの日本の歩みを考えると、ぼちぼちでもいいからバランスを考えた過ごし方を考えることが肝要ではないかと思っています。

例えば、マスクを強制して、児童・生徒が酷暑の中で熱中症になって救急車で運ばれる。
これはダメ!ですね。
それぞれ、状況判断して行動することが大事になっていくでしょうか。
同調圧力を感じながらも、行きすぎたら是正する判断も求められると考えます。
一人ではなかなか難しいでしょうが、同じような考えの仲間を見つけていくこともこれからのわれわれの過ごし方で求められるのではないかと思います。
一番に思いますのは、大学から幼稚園までの『黙食』が緩和されたらいいですね!
これも状況を俯瞰しつつ、次第に緩和の方向に向かっていくと予測されますが、食事の際に会話しないというのはあまりにも歪な生活環境です。

コロナを予防しつつ、大切な人同士のコミュニケーションを円滑に進める環境を考える時期に到来しているのではないかと考えます。

皆さんのバランス感覚はいかがですか。

私は、楽しく毎日を過ごすために日々葛藤しつつ、学生の皆さんと考えています。
 

この記事を書いた人
八木 修司
八木 修司 - やぎ しゅうじ -
研究室では大勢の学生がいます!特にお昼前後は混み合っています!!と言うのも昼食をともにしながら午後のゼミについて等、相談しています。「関福」で最も人口密度の高い研究室かも!!

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